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武くんは、海水でびしょ濡れだったが、もうイケメンではなく、いつものジャイアンの武くんだった。
「武くん!」
あたしは、武くんに駆け寄った。
「乙姫様が、魔法を解いてくれたのね」
そう、あたしが言うと、武くんは、首を横に振った。
「いや……、魔法を解いてくれたのは、ひよりちゃんだ。ひよりちゃんが、ジャイアンの僕でもいいって言ってくれたから……あの魔法にかけられてカエルになった王子様の童話みたいに。僕の場合は、イケメンの魔法だったけどね」
そう言って、武くんは、優しいジャイアンの顔で微笑んだ。
あたしも、ジャイアンの武くんに向かって、笑顔で言った。
「大好きだよ。優しいジャイアン」
END
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
(*- -)(*_ _)ペコリ🌸
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