6.花風くんの触れた場所

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「――……っ」 なんて、おかしなことを言ったせいか。 怖くないように、と花風くんが後ろから抱きしめるように座ってくれている。 そんなに広くないコンテナ内。 継ぎ目から漏れる月明かりだけが、唯一の明かり。 (こ、今度は違った意味で落ち着かない……っっっ) もはやすっかり、お化けなんてどうでもよくなった。 このまま、万が一このまま。 明日まで誰にも気づかれず、助けもこず――来ない可能性の方が大――、ここで一夜を過ごす……ことになったら、私の心臓は耐えられるの? 既にどっくん、ばっくん。 めちゃくちゃ唸りを上げてるけど、このまま過ごして大丈夫? 「――なんか、ゲームでもする?」 「ッ!」 そんな私に、花風くんはずいぶんな温度差で、そう言った。
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