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なんて甘々(?)な時間を過ごしたが、倒れた先がボンジョルーノの荒れ狂った部屋で、このままでは絶対片付け終わらないであろう現実が、私に冷静さを取り戻させた。
「――よっと! 終わったぁ、ありがとー!」
校舎の裏、ごみステーションにごみを投げ入れて、お仕置き終了。
「遅くまで手伝ってくれてありがとう。私一人じゃホントに朝までかかってたかもってひなたぁぁぁっ」
そこで思い出して、声を荒らげる。
すっかり忘れていたひなたの存在。
今まで一度も、そんなことなかったのに。
もうすっかり夜。
遠くで聞こえていた部活動生たちの声も、聞こえなくなっていた。
(ひ、ひなたぁぁぁ……っ)
どこに行けばいいのか、何から始めればいいのか、足が竦んで動けなくなっている……と。
「大洋と帰ったよ」
「えっ!?」
「……ほら」
「!」
そう言って見せられるスマホの画面。
【はれひ居残りで一緒に帰れない】
【じゃ、ひなたと帰るわ】
!!!
こうもあっさり問題解決。
私もスマホを確認しようとして、ポケットに手を入れ、気が付いた。
「スマホが………………ないっ」
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