6.花風くんの触れた場所

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教室に置いていた鞄の中を確認するも、なかったスマホ。 ボンジョルーノの部屋にも、ごみステーションにも、なかった。 「……どうしよう……」 「電話して、探すしかないんじゃない?」 そう言って、花風くんが電話を鳴らす。 ……すると。 ブーブーブー。 「……!」 どこかから聞こえる、バイブ音。 「……近い?」 「うん、近い、あっ、こっち!?」 それは、大量の紙をまとめた資源ゴミのコンテナの中だった。 さっき、ここにもゴミを運んだんだった。 「あ、あった!」 と、スマホをゲットした……瞬間。 ――ガシャン! 「!!!!」 そこに響いたロックオン。 「……え?」 振り返った時には、既に遅く。 真っ暗のコンテナ内。 ……閉めたの、誰? 「えっ!!!」 慌ててドアを叩くも、反応はない。 「……スマホは持ってるから、学校に電話……あ、電池切れた」 「じゃあ私ので――、でっ電池切れた……!!!」 そんなことってある!? 「ど、どーしよ……っ」 ガタガタと震えながら、花風くんに訴えた。 「これ、絶対、心霊現象だよ……っ」
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