私の初めての告白

　正月を過ぎると、節分の豆や鬼の面、恵方巻で溢れ出す。長いものには巻かれろ……じゃないけれど、寿司だけじゃなく、洋菓子までもが恵方巻のような形になって売られている。あ、ロールケーキに鬼のパッケージがついているだけか。ロールケーキはもともと、長いな。そもそも恵方巻は、関西の寿司屋が始めたものらしい。それがいつしか全国的になり、今では食品ロス問題も出ているくらいだ。

　節分を過ぎると、いよいよ騒がしくなるのが、バレンタインデーだ。女子が男子にチョコレートを送り、愛を告白する。これも恵方巻と同じく、企業が商業目的で普及させただけではないか。そもそものバレンタインデーは、そうではない。キリスト教のバレンタイン司祭が処刑された日だ。その日は、恋人たちの日と言われていて、世界の多くの国では、男子から女子にプレゼントをしたり、お互いにプレゼントを渡し合ったりするのだ。だから、ホワイトデーは存在しない。日本と、一部のアジアの国だけだ。

　そんなバレンタインデーに、私はソワソワしている。いつもの道で、ふと足を止めた。それは、定期的に書き換えられる、お寺の掲示板。また新しく書き換えられていた。