すれ違い

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名波の腕が時雨の背に周る 時雨の首筋に顔を埋め、赤い顔を隠す 「名波さん…顔、見たいです」 『嫌だ』 「耳まで赤いですよ?」 『クソっ』 「キスしたい、貴方を感じたいんです」 名波はさらに赤くなった顔をそっとあげる ちゅ 触れるだけの優しいキス 触れた唇から想いが伝わる 「名波さん…好きです」 『もう、何も言うな…戻れなくなる』 「クスクス…はい。今夜会えますか?」 『ああ、一緒に退社しよう』 「あ!名波さん!」 『ん?』 絡めた腕を解き、ドアを開けようとした名波に 時雨はもう一度キスをした
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