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綺麗な人
ガチャリ
「どうぞ、名波さん」
『お邪魔します。へぇ、意外と綺麗にして…んっ…』
時雨は先に上がろうとした名波の腕を引き自分の胸に閉じ込めた
「はぁ、名波さん…良い匂い」
『…それ、この前京にも言ってただろが』
「あの人のはただの香水、貴方のは…香水と貴方の匂いが混ざって…なんて言うか、ずっとこうしたかった」
時雨は名波のうなじ辺りでスンスンと鼻を鳴らす
『こら、変態』
「はい、変態でも何でもいいです。こうやって貴方に触れられるなら」
『なぁ、知ってるとは思うけど…俺、色んな相手と…うっ』
名波がそこまで言ったタイミングで時雨にギュッと抱きしめられる
「言わなくていいです、今までの貴方もこれからの貴方も全部…全部受け入れて愛していきますから」
『時雨…綺麗じゃなくてごめんな』
「何言ってんですか、貴方は初めて会った時からずっと綺麗ですよ」
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