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第6話
7月26日の夕方6時過ぎのことであった。
ところ変わって、直人が暮らしている家の居間にて…
居間の食卓の上には奈美と多香子となえちゃんが食べる分だけの料理が置かれていた。
鹿之助とひさとと直人が食べる分はなかった。
鹿之助は『食べさせてくれぇ~』と言う表情で奈美に求めた。
奈美は『あんたの食べる分なんかないわよ!!』と怒っていた。
それでも煮え切らない表情をしている鹿之助は『半分だけでもいいから食べさせてくれぇ~』と奈美に求めた。
それが原因で、大ゲンカになった。
「奈美さん。」
「なんですか!!」
「食べさせてくれぇ~この通り…」
「はぐいたらしいわね(イラつくわね)居座り魔のクソシュウト!!」
「なんでワシの食べる分がないのだよぉ…」
「あんたは知人の家のごはんがおいしいおいしいというているから食べる分がないのよ!!」
「どうしてそんなひどいことをするのだよぅ…」
「あのね!!多香子となえちゃんは来年はものすごく大切な時期だからエーヨーつけておくのよ!!」
「だからワシの食べる分がないのか…」
「当たり前でしょ!!そんなに知人の家がいいと言うのであったら家から出て行ってくれるかしら!!」
「ワシに出て行けと言うのか!!」
「当たり前でしょ!!なえちゃんが土佐泊女学院のオジュケンに大失敗をこうむった時と多香子が進学校の公立の試験に失敗した時はあんたせいよ!!」
「なんでワシのせいになるんぞぉ…」
「うちは今、なえちゃんのオジュケンでキリキリしているのよ!!」
奈美から『居座り魔』と言われた鹿之助は、『ワシに出て行けと言いたいのか…』と居直った表情で言うたあと家から出て行った。
その後、知人の家に行って晩ごはんを食べさせてもらった。
鹿之助が家から出ていった後、奈美はなえちゃんに対して『おじいちゃんはまた人の家にメーワクをかけに行ったみたいだから…』と言うたあと『ことしから敬老の日のおじいちゃんのプレゼントはなしにするから…』と言うた。
その後、鹿之助の悪口をボロクソに言いまくった。
ところ変わって、観音寺市港町の酒場街にある居酒屋にて…
「おかみ!!もう1本!!」
ひさとは、わけの分からないことをゴタゴタゴタゴタゴタゴタと言いまくりながら酒をのんでいた。
有線放送のスピーカーから、増位山大四郎さんの歌で『そんなナイトパブ』が流れていた。
おもしろくねぇ…
妻や子供たちは…
よってたかってオレのことをないがしろにした…
そんな中で幸せに暮らせるものか…
ひさとが座っている席に、店のおかみさんがおかわりのアツカンが入っている徳利を持ってやって来た。
おかみは、ひさとに対して怒った声で言うた。
「あんた!!もうええかげんに切り上げて家に帰ってや!!」
「イヤや!!…家に帰ったら妻や子どもたちがオレをよってたかっていじめるんだよ!!…そんなに家なんかいたくないわ!!バーロー!!ケッ!!」
おかわりの徳利を受け取ったひさとは、徳利の首をつかんで一気にゴクゴクとのみほした。
その一方であった。
直人は仲間たち20人と同じ学校の女子部の女子生徒10人とよその女子校の女子生徒20人たちと一緒に丸亀市中心部にあるカラオケボックスにいた。
時は、彼らが入店してから4時間後のことであった。
この時、仲間のひとりが部屋に取り付けられている監視カメラのレンズに黒い布をかぶせた。
その後、悪ふざけを始めた。
彼らは、注文したソフトドリンクの中に持ち込みで持って来たアルコール濃度がめちゃくちゃ高いジンを入れた。
そして、イッキのみをするやつを募った。
「オーイ、イッキするやつはいないか~」
「オレがするぜ!!」
「おっ、直人やるのかよ~」
「やれやれやれ~」
アルコール濃度がめちゃくちゃ高いジンが混入されているソフトドリンクが入っているタンブラーを手にした直人は、イッキのみを始めた。
「せーの、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ…わああああああ!!」
直人がアルコール濃度がめちゃくちゃ高いジンが混入されているソフトドリンクをイッキのみした。
それを見た彼らは、さらにエスカレートした。
「イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ、イッキ…」
さらに調子にのった直人は、イッキのみを続けた。
そして、メイテイ状態におちいった直人は酔った勢いでズボンとブリーフを脱いだ。
この時、10数人の女子生徒たちが直人の身体に群がった。
カラオケパーティは、ハーレムパーティに変わった。
彼らはこのあと、閉店時間を大きく超えていることを忘れてそのまま寝てしまった。
それからまた2日後のことであった。
奈美は、なにがなんでもなえちゃんのオジュケンを成功させようと思ったので、ますますヤッキになった。
直人が行っている私立高校は三流以下のクソだから、そこへなえちゃんを進学させるわけには行かない…
ひさとは、契約社員でおこづかい程度しかお給料がかせぐことができない…
鹿之助は、よその家に居座り魔になった…
奈美は、3人の男たちの悪口をボロクソに言いまくっていたので、心が大きく壊れた。
ところ変わって、茂西町にあります5階建てのテナントビルの4階にある学習塾にて…
なえちゃんは、塾の先生と一緒にメンセツのおけいこをしていたが、うまく行かなかった。
「あなたは、どうして土佐泊女学院を受験しようと思ったのですか?」
先生からの問いかけに対して、なえちゃんはひどくコンワクしていた。
塾の先生は、なえちゃんがしんどそうにしていたので心配になった。
「なえちゃん、どうしたのかな…疲れているのかな…もう少しがんばってメンセツのおけいこをしようね…もう一度聞くけれど、あなたはどうして土佐泊女学院を受験しようと思ったのですか?」
この時、なえちゃんはメンセツのおけいこができる状態ではなかった。
しかし、塾の先生はなえちゃんがきちんとした受け答えができるまで同じ問いかけを続けた。
端にいた奈美は、ものすごく怒っていた。
塾の先生たちは、なえちゃんがうまく受け答えをすることができなかったので、ひどくイラついた。
この日のおけいこは、急きょ取りやめとなった。
その日の夜も食卓には奈美と多香子となえちゃんが食べる分しか料理がなかった。
食卓にいたのは奈美となえちゃんしかいなかった。
なえちゃんは、メンセツのおけいこがうまくできなかった。
奈美は、きちんとした受け答えができるまでは晩ごはんを与えないとなえちゃんに言うたあとメンセツのおけいこを再開した。
多香子は、ものすごく強い怒りをあらわにしながら外へ飛び出た。
それなのに、奈美はなえちゃんがきちんとした受け答えができるまで同じ問いかけを繰り返してプレッシャーを与えた。
なえちゃんは、次第にヤル気をなくした。
この時、鹿之助は知人の家で晩ごはんを食べていた。
ひさとは、居酒屋でのんだくれになっていた。
そんな中であった。
直人は仲間たち30人と一緒に宇多津のゴールドタワーの近くにあるカラオケボックスにいた。
彼らは、このあと取り返しのつかないトラブルを起こした。
時は、深夜3時過ぎのことであった。
直人たちは、より強烈なイビキをかいて寝ていた。
直人たちが目ざめた時、時計は深夜4時半になっていた。
「コラ…直人…」
「なんや…」
「今、何時頃?」
「知らねーよそんなん…」
「オレたちいつ頃から入っていたのかな…」
「知らねーよ…」
彼らはこの時、ヨレヨレに酔っていたので足腰が立たなくなった。
その時であった。
部屋の入り口の前にいた女性店員さんが、イラついた声で部屋の中にいる彼らに呼びかけた。
「あんたたち!!もう閉店時間を大きく超えているわよ!!請求書を置いておくから…それもって受付へ来なさい!!」
女性店員さんは、彼らがいる部屋に請求書を入れたあと事務所へ戻った。
彼らは、女性店員さんから突きつけられた請求書を手に取ったあと内容をみた。
次の瞬間、彼らの顔が真っ青になった。
(ガーン!!)
「おい…たいへんだ!!」
「どしたんぞ!!」
「請求額…39万8000円だよ!!」
「そんな~」
「どうするのだよ!!」
「逃げるぞ!!」
「逃げるって…どこから逃げるのだよ!!」
「裏にある非常階段から逃げるのだよ!!」
「分かった…」
「おい待てよ!!」
「直人!!早くしろよ!!」
「待てよおい!!」
彼らは、このあと非常階段を降りて外へ脱出した。
その後、町中を一晩中逃げ回り続けた。
同じ頃であった。
知人の家に居座り続けていた鹿之助は、酒に酔ってグーグーとイビキをかいて寝ていた。
この時、8人の警察官が家にやって来た。
警察官たちは、鹿之助を起こした。
「もしもし…松ヶ花鹿之助さんですね。」
「えっ?」
「観音寺警察署の生活安全課ですが…おうちはあるのかな…」
「ねえよ…」
「ほんならローヤへ行きましょうか?」
「ローヤ…」
「引っぱりだせ!!」
このあと、警察官たち20人が一斉に押しかけて来た。
鹿之助は、警察官たちに取り押さえられたあと集団リンチを喰らって殺された。
しかし、奈美たち家族はムカンシンの度合いをさらに高めた。
恐ろしい悲劇は、このあともまだつづいた。
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