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ある町に神楽山という山がある。夏は暑く、冬は雪の積もるほど寒い山である。山の麓に神社があり、そこから山頂の展望台まで拍礼峠という狭い峠道がある。昼間は観光客の車で賑わうが、夜になると一般車の通行はほぼ無くなる。そして、この峠を地元とした公道レースを趣味とする者たち『走り屋』が集まり、多くのチームがスピードを出して走る場所となる。『神楽ドリフターズ』や『ニュースターズ』、『ボーダーズ』など様々なチームがありここを地元としている。その走り屋の中に4人ばかりの小さなチームがある。どのチームよりも少人数であり、どのチームよりも速いチームである。拍礼峠を走る者はそのチームを『夜の振動』と呼んだ。
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