紙飛行機

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紙飛行機

昨日は母に邪魔をされたけど、今日こそは。 そう意気込んで、勝負の内容を考える。 静かにできるのは…そうだ!紙飛行機を飛ばした距離で競おう。 「シャドウ、今日は紙飛行機の飛ばした距離で勝負だ!」 ビシッと人差し指を《シャドウ》に向ける。 《シャドウ》はコクリと頷いて、折り紙を折りだした。 此れは! 《シャドウ》の飛行機はイカ飛行機と呼ばれるものだった。 形からあまり飛ばないように見えるが、意外とスピードがあり、安定性も期待できる理想の紙飛行機。 だが!!!!僕の敵ではない!何故なら 僕はGoogleで調べたギネス世界記録の紙飛行機を作った。64mも飛ぶらしい。 此れは僕の勝ちだ、悪いな《シャドウ》。 部屋を出て、長い廊下から、飛行機を投げた。 二つの飛行機は中々に順調に進んだ。 だが、不意に僕の飛行機が不自然に落ちた。 まるで、誰かに叩かれたような。 まさか! 「《シャドウ》!汚いぞ!!真っ暗なのを利用して僕のを落とすなんて!反則だ!」 僕が不平を訴えると、何処からか出したか分からないスケッチブックに〔ルールで言われなかったからいいのかと思って…〕と飄々と書いた《シャドウ》。 確かに、僕も説明しなかったし…。 「…今回は引き分けにしてやる」 ぶっきらぼうにいうと、《シャドウ》は、 〔普通に僕の勝ちでしょ!ルール説明を怠った君の負け!〕 と、デカデカと文字を書いて見せる《シャドウ》。 言ってることは正しいけど、ムカムカする! 「引き分けだ!」 〔僕の勝ち!〕 時間も時間だから、いつか決着を着けることを約束し、今日は就寝することにした。
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