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「いつも家電でお世話になっている土岐さんのところの息子さんだ。冷蔵庫も洗濯機もぜんぶ買い換えてもらった」
「うん、さっきたくさん聞いた。じいちゃん、お茶とか用意したほうがいいかな」
「じいちゃんがやるよ。お菓子もあったな、栗も食べるか?」
「…うん」
孫の前でも動いちゃうんだな、松原さんは。
でもやっぱり新しい顔があるだけで、また生き生きしている爺さんに変わった気がした。
たぶんお孫さんは俺が来てしまった居たたまれなさに場所を外したかったのだろうけど、松原さんには案の定、伝わらなかったみたいだ。
それとこれとは別に俺は小さく笑ってしまうと、彼女は首を傾げるように見つめてくる。
「あ、いや、松原さんの扱いが上手いなっていうか…さすがお孫さんだなって返しをしていたので。ちょっと面白くて」
「…何回も同じこと、言いますから。こっち側も逆に楽しんじゃえばいいんです」
「はは、確かにですね」
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