ゴーストバスター・ワイルド・ビル③

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 端的に言うと、そいつは俺が期待していた通りの【カミサマ】ではなかった。  でもつまり【カミサマ】ではあった。  ただし言ってみれば幼体──それも多分メチャクチャ未熟児と呼ばれる、まだ呼吸や睡眠の意味すら解らなくて泣いちゃう可愛い盛りのベビーちゃん、って奴。  それはそれとして文字通り尋常ならざる存在である。  間違ってもそんな奴に石なんざぶつけてリンチかましたり、ハウスダスト天国に置き去りにしたりなんかしちゃダメ、絶対。  最悪ガチのマジで世界が終わるかも知れない。  そりゃ常にそういうレベルの危惧なんざしちゃいられないが。  話を進めるためにもうちょい自己紹介をすると、この俺も【カミサマ】とかそういう大層なモンじゃないが、その実態はぶっちゃけ肩を並べるレベルと言えなくもない。  だからって同じ目線に立てる訳がねえし立つ気もない、痛みや気持ちが解る訳でもねえし解りたくもないが、俺にも時期があった。  ただただそれだけだが。  因みにこういう事はとっととカミングアウトして敵味方をハッキリさせておくに限るので、世のルールやモラルと一緒に覚えておこう。  そんなもんに毛ほどの価値も感じてない奴が中々多いという事も。  とにもかくにもこのワイルド・ビル、先述の通り人でなしである。  魑魅魍魎なんてほどじゃないが、概ね似たような存在としてこの世に登場しているタイプの。  強いて言えば【付喪神】に近いらしいと以前聞いたが、後に聞いたその概要からはだいぶ外れてるらしい。  するとどっちかがガセらしいが、別にどっちでも良い。  .
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