ゴーストバスター・ワイルド・ビル

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自己紹介なんていつもよほど必要に駆られなきゃやらない。 相手によって失礼に当たるというのは当然承知の上で、必要に駆られても大体肩書きだけを名乗る事にしている。 映画や何かでだって肩書きや特徴だけクレジットされるモブキャラがいたりするのを見るに、別に間違っちゃいないだろう。 ──で、自己紹介というより説明タイムと行こう。 【ゴーストバスター】なる人知れない職業がある。 読んで字のごとく、この世にひっそり存在する幽霊、はたまた妖怪、魔物、とにかくそんなような魑魅魍魎の数々をひっそり退治して世界平和を地味に守るという、世にも珍しい簡単なお仕事だ。 いや勿論ユーモアに溢れたジョークだが。 とは言え適性さえ持ち合わせていれば、更に状況に慣れてしまえばまあまあエンジョイ出来る仕事ではある。 適正とは連中を感知する所謂第六感や単純な体力や精神力やらで、前者はともかく後者に関しては割と誰もが持ち合わせるものだ。 とは言え適正以前の問題は多々あり、結果的に総人口も知名度も悲しくなるほど微々たる物……と、こういうの本当に悲しくなるからやめるか。 ひとまずこの俺、こういう者。 .
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