サイクロプスとロブスター(結)

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かくして我々はツラツラ述べるのもつまらんこの世に留まる運びになり、難無く手錠を外してとっとと互いの日常に舞い戻った。 そこで恐らく万人が着目しているであろう事柄と言えば、とりあえずチョメチョメ(公共放送出来ねえ奴に被せる奴)だろう。 この際だから身も蓋もブン投げるが、数日に渡って泥や血反吐やにまみれながら一緒に過ごして、その大半をほぼゼロ距離で転げ回りながらやっぱり泥や血反吐やにまみれながら一緒に過ごして、もっと言えば傍目には乳繰り合ってるような体勢で顔面の孔をほじくった仲である。 ──最後のは一方的にだが。 とにかくそんなむしろ血反吐そのものと言うべき体験を経て、比較的健全なお付き合いなんざ出来んのか?と。 正直な所それはもう大いに同感だが、事実としてはこの通り出来ている。 自分でもそうはならねえだろとは思ったが、なってるだろうが。 これも先述した通り、オッサンはスイカゲームとかマリカとかモンハンとかやってる。 でもこれまた正直な所ド下手過ぎておもろい。 こんな下手な奴を他に知らないし、逆の概念で大会開いたら優勝出来るだろうと踏んでいる。 何度か煽り過ぎてキーボードやモニターが犠牲になったらしき音を聞いた。 ちょっと逸れたがいよいよ【結】の【結】部分である。 オッサンはめでたく正常な視力を取り戻し、何やかんや(泥水合戦とか)ありつつ、そこは互いに概ね真っ当な大人同士、後腐れなくお別れの段……とはならなかった。 一旦スルーはしたがこっちは性癖までブッ壊されて、何なら今なおブッ壊されては建て直され再びブッ壊されるというむせ返るような日々を送っている。 ──いつか心置き無くブチ犯してやっからな。 .
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