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03 童貞課長の反応がかわいすぎる
「そういうことなら、大丈夫です。僕を筆下ろしに使ってください」
「いやそうじゃなくてそもそもここは会社で私は君の上司……ッ!?」
もはや聞いていない青生は腰を落とし、紫藤をずぶずぶと自分の中に埋めていく。
かなりの太さのそれは、通常なら挿入に手間取ったかもしれないが、ヒートで濡れそぼった青生のそこは根元までずぷりと呑み込んだ。
「……は……っ」
初めて他人の肉に包まれた快感からだろうか。
押し殺そうとしたのに思わず口からもれてしまったという声が、耳に入った。
途端、紫藤は縛られている手で口を押さえた。顔はみるみるうちに真っ赤になっていく。
そんな初心な反応に、ぞくっときた。
なんだろう、妙に、その……。
しっくりくる言葉がとっさに出てこないが、込み上げてくるのは好感だった。
課長は、いい人だった。
青生がオメガだということで、さりげなく気を遣ってくれていた。
『体が不調な時は、遠慮なく休むようにな』
それがここに来た時、最初に紫藤に言われたことだった。
それからも、思えば紫藤は折に触れて声をかけてくれていた。
さっきの資料はわかりやすかった、ありがとう。
そんな一言が、とても嬉しかった。
自分の仕事を見てくれている。そう感じられた。
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