きっかけは罰ゲームでした

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 俺が加納里穂(かのうりほ)に告白したのは、言うなれば罰ゲームの一環だった。  その前日、俺はいつもの仲間と近所のマックでポーカーをしていた。  俺らのリーダー格であるトモキは、負けが込むとすぐに機嫌が悪くなる。で、あいつが機嫌を損ねると、あいつを取り巻く女子連合が俺に文句を言ってくる。  そんなわけで俺は、いつも程々の勝率をキープしつつ勝ったり負けたりしているわけだが、その日に限ってはいつになく負けが込んだ。  途中、どうやらトモキが、マサトやタクヤと組んでイカサマをしているらしいと気付いたものの、それを指摘するとまた女子にブーブー言われるし、俺一人が負けて場が丸く収まるなら、ま、いっか、というわけでその日は思いっきり負けてやった。  で、言い渡されたのが例の罰ゲームだったというわけ。
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