曲解マリオネット

1/1
前へ
/1ページ
次へ
東京都内の大ホールにて。 スポットライトの光を全身に浴びる人形を操る男と、それを見つめる客が無数いた。 その中に、珍しく少女の姿があった。壮年が大半を占める男のショーでは、極めて珍しいことである。 少女は、この数瞬で完全に男の虜になっていた。男のパフォーマンスに息を呑む客も、隣の両親も、煌々と輝くスポットライトすらも目に入らない。 少女…名を、久野咲良という。少女は完全に、操り人形師に囚われてしまった。 まるで自分も、彼の操り人形となったかよように…。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加