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「今日から入りました。入間彗です。よろしくお願いします。」
一人暮らしをすると言っても親の仕送りだけじゃ足りずバイトを始めた。
何となく楽そうな塾講師のバイトだ。
勉強自体それほど苦じゃなかったため座って中高生に勉強を教えるだけで最低賃金よりも高い給料がもらえるなんていい話だ。
地元の友達からの連絡は鬱陶しく、大学に入学、上京を機に一気に連絡先を消してやった。
一部中の良い人たちには少し罪悪感のようなものを感じたが、まぁいいかで通り過ぎるレベルの友情関係だったことを自覚して何処か悲しくなった気がした。
そうなると僕の連絡先に残るのは家族と幼馴染の由花だけだった。
そんな連絡先に新たに追加されたのはバイト先の塾長の先生と同期の人達、先輩の連絡先だ。
『今日はお疲れ様。何か分からないことがあったら何でも聞いてください。』
と連絡が来ていた。
こうゆう1から作る人間関係も苦手だ。もしかすると僕は根っからの陰キャ属性、またはコミュ障なのかなんて呑気なことを考えながら「ありがとう」スタンプで終わらせた。
その瞬間また携帯が鳴った。
スタンプで終わらせたのにまだ何かあるのかと嫌気が差しながら携帯をみると由花からだった。
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