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席替えをして自分の席のところに名前を書く紙が前から回ってきた時に凄く綺麗な字だと思った。
それから席が近かったこともあり少し話すことが増えた。
おとなしそうに見えて、意外と頭の中では、頭の悪いことを考えてたり。
校長のカツラと教頭のカツラが入れ替わったら面白くないとかを突発的に言い出すこともあってよく分からなかったが楽しかった。
ある時、沙夜になんで僕なのか聞いたことがあった。
「だって彗くんつまんなそうだったから」って言われた。
どうゆうこと?って聞いても沙夜はそのまんまだよって言われた。
つまんなそうな男とわざわざ付き合うのかなんて思ってた。
中学生の頃は一緒に帰って、お互いの家に行ったりして、高校は家の近くでいいと思っていることを伝えると「私もそこ行く」と言われた。
沙夜ならもっと高いレベルの高校に何なりと入れる成績だったのに。
沙夜とは無事同じ高校に進学し、相変わらずダラダラと付き合っていた。
僕たちが付き合っていることは中学から僕らのことを知っている奴らが広めたのか、この狭いコミュニティーから自然と広がっていたのか高校入学初日から知れ渡っていた。
広まっていたからどうとかそうゆう問題ではなかったが。
「彗くん、帰る?」
「うん。帰ろうかな」
「彗くん部活とか入らないんでしょどうせ」
「あー、入らない。強制じゃないよねここ」
「うん。」
部活動なんて面倒くささの塊でしかない。
特に趣味も特技も持ち合わせていない僕にとってはなおさら。
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