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運命への追撃
まるで倉庫のような空間……
人はその場所を格納庫と呼んだ……
その格納庫の片隅――
古びた、しかし頑丈そうな重厚の甲冑に身を纏う一人の騎士が、簡易な床几に腰を下ろしていた。
微動だにせず、それでいてよほど身体が熱いのか、甲冑の隙間から大量の湯気――蒸気を吹き出し続けている。
そも、その騎士は人間ではなかった……
それは傍らで喚きたてる小さなメイドが、決して小人ではないところからもわかる。
そう、この騎士こそが[巨人]なのだから……
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