第4話

1/1
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

第4話

時は、7月25日の昼過ぎのことであった。 ところ変わって、柳津町(やないづちょう)にある港湾(がんぺき)にて… 徳広(のりひろ)が1人で海をながめながら考え事をしていた時に、竹宮(たけみや)が再びやって来た。 竹宮(たけみや)は、ヘラヘラした表情で徳広(のりひろ)に『一緒にうどん食いに行こや〜』と言うた。 徳広(のりひろ)は、ものすごくつらい声で『こらえてくれ…』と竹宮に言うた。 「お願いですございます…こらえてください…(うち)は今…気持ちにゆとりがないのですよ…」 竹宮(たけみや)は、気色悪い声で徳広(のりひろ)に言うた。 「まあまあダンナ、そう言わずに一緒にうどん食いに行こや〜」 徳広(のりひろ)は、ものすごくつらい声で竹宮(たけみや)に言うた。 「あんたは私をどうするつもりでしょうか…うどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こやうどん食いに行こや…そう言うてウソをつくのもいいかげんにしてくださいよ!!…うどんを食べに行くと言うのは、カケマージャンすると言うことですか!?」 「なんや!!」 「あんたは頭がおかしいよ…病院へ行って、脳波を調べてもらったらどうでしょうか?」 「なにィ!!ワシに病院行けだと!?」 「ああ、そうだよ…病院行けよ!!」 徳広(のりひろ)からボロクソに言われた竹宮(たけみや)は、ものすごく怒った声で徳広(のりひろ)をイカクした。 「よくもワシに対して言いたいことをボロクソに言うたな!!…ワシの頭が悪いのは生まれつきや!!…おいコラクソジジイ!!そう言うジジイこそ、田嶋(くみ)を利用するだけ利用しておいて逃げる気か!?…利用したらその分の代償(コースト)が高いと言うことがまだ分からんのか!?」 「コースト…あんたはおばけかユウレイかよ…」 「それはゴーストや!!」 「あんたがいよるコーストの意味が理解できん…」 徳広(のりひろ)が言うた言葉に対して、竹宮(たけみや)は怒鳴り声で言い返した。 「せやからジジイはクソッタレのアホンダラや!!」 「アホンダラって…」 「オンドレのことをいよんじゃ!!」 竹宮(たけみや)は、怒った声で徳広(のりひろ)をイカクした。 「おいクソジジイ!!クソジジイの3人の(クソガキ)がたーんと悪いことをしていたことが分からんのか!?」 「なんだよあんたは!!私の家族をブジョクする気か!!」 徳広(のりひろ)竹宮(たけみや)に対して怒鳴りつけたので、竹宮(たけみや)はより怒った声で徳広(のりひろ)をイカクした。 「あんたは、おらぶことだけはいっちょ前やのぉ〜」 「なんだと!?」 「せやから3人の息子(セガレ)は悪い子になったんや…温久(クソチョーナン)は、職場の大金と小切手とクレカを横領(ドロボー)したあと、人妻(よそのおんな)にてぇつけた…その末に、東福山のラブボで発生した火災で焼け死んだ…温大(クソジナン)は、大学で知り合った女性と結婚できなかったことに腹を立ててせっかく来た永眞(よめはん)に暴力をふるった…そのあげくに、永眞(よめはん)は行方不明になった…その上に、大学の研究チームから外されたことに腹を立てて、大学の会計(チョーボ)により大きな穴をあけた…東京の大学にいた折にしていた研究がパクリであったことも分かったので、表彰は取り消しになった…その上に、単位が大幅に不足していたことも明らかになりました…研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究…と言うのはタテマエで…ホンネは、ゴーコンばかりしていたようですね…おんまくあきれたわ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ〜」 竹宮(たけみや)は、大きな声で(わら)いまくった。 ブチ切れた徳広(のりひろ)は、隠し持っていた拳銃(チャカ)を取り出したあと竹宮(たけみや)の足もとにイカク発砲した。 「ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!」 イカク発砲された竹宮(たけみや)は、ひどくおびえた表情で座り込んだあと徳広(のりひろ)に許し()いをした。 「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~やめろ〜やめろ〜」 「オドレクソチンピラ!!」 「やめろ!!やめてくれ!!」 (ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!) 徳広(のりひろ)は、おびえまくっている竹宮(たけみや)に対して拳銃(チャカ)をひたすら発砲した。 そして… 徳広(のりひろ)は、よりし烈な怒りを込めて右足で竹宮(たけみや)をしつようにけりまくった。 それから2時間後であった。 竹宮(たけみや)は、ボロボロに傷ついた状態でうつ伏せになった。 徳広(のりひろ)は、右足で竹宮(たけみや)の頭をふみつけながら言うた。 「オドレ!!思い知ったか!!」 「やめろ!!やめろ!!」 「ふざけるなクソチンピラ!!虫けら!!ミミズ!!オキアミ!!イシゴカイ!!」 「キサマ…こななことして逃げたらどないなるのか分かっとんか…」 (ドカッ!!) 「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 徳広(のりひろ)は、よりし烈な怒りを込めて竹宮のわき腹を右足でけりながら言うた。 「オレの知人の知人の知人の知人のそのまた知人の高知のヤクザにいることを覚えておけ!!分かったらとっとと()ねや!!クソチンピラ!!」 竹宮(たけみや)をボコボコにいて回した徳広(のりひろ)は、竹宮(たけみや)のハラマキに入っていた黒の大きめのサイフを盗んだ。 その後、徳広(のりひろ)は口笛をふきながら現場から立ち去った。 ボロボロに傷ついた竹宮(たけみや)は、全身をブルブルと震わせながら怒り狂った。 「村前(あのクソジジイ)…やっつけてやる!!」 その日の夜遅くであった。 ところ変わって、大門町にある住宅にて… 住宅は、温大(はると)の高校時代のコウハイの家族が暮らしている家であった。 家のダイニングテーブルには、冷酒とお料理8点が並んでいた。 テーブルには、温大(はると)とコウハイの男性がいた。 この時、時計のはりは深夜11時半になっていた。 コウハイの奥さまが温大(はると)に対して『家族が心配しているからお帰りになられたら?』と言うた。 しかし、温大(はると)は『ぼくは大丈夫です…』と言うて動かなかった。 その時であった。 コウハイの中1の長男が金属バットを持ってダイニングにやって来た。 そして… (ガーン!!) 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 温大(はると)は、中1の長男が持っていた金属バットで頭を激しく殴られたあと出血多量で死亡した。 その頃であった。 またところ変わって、福山市東町(しないひがしまち)の新幹線とJR山陽本線のガード下の通りにて… 家出して行方が分からなくなっていた麿人(きよと)がフラフラした足取りで歩いていた。 この時であった。 (ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!) ガードの死角の部分に隠れていたチンピラが発砲した拳銃(チャカ)身体(どたま)をぶち抜かれた。 またところ変わって、松永町にある徳広(のりひろ)の家族が暮らしている家にて… 「早く急いで!!」 しのぶと良江母子(よしえおやこ)4人は、身の回り品と貴重品だけを持って家から出たあと、岡山県からやって来た次女夫婦が運転するトヨタラウムに乗り込んだ。 深夜11時55分頃に、しのぶと母子(おやこ)4人が乗り込んだ車が家の前から出発した。 それからまた数分後であった。 家の前に徳広(のりひろ)がやって来た。 徳広(のりひろ)は、周りの様子を確認したあと家の中に入った。 その直後であった。 (ガシャーン!!ガシャーン!!ガシャーン!!) この時、ヤクザの男たち数人が手榴弾(ばくだん)を投げつけた。 それから数秒後… (ドカーン!!ドカーン!!ドカーン!!) 家が大爆発を起こして炎上した。 家の中にいた徳広(のりひろ)は、炎に巻き込まれて亡くなった。 (ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…) 深夜の街に、消防自動車のサイレンと鐘の音が響いた。 【第一部・おわり】
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!