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第三十七夜∶鱈のキノコ餡etc…
翌日も同じように雄介くんの家を訪れ、私が夕飯を作り一緒に食べた。
前日に約束していたので事前にメニューを考え、野菜が沢山摂れるように中華飯とワカメスープを作ったが、そのどちらも雄介くんはとても喜んでくれて、全て綺麗に平らげてくれた。
顔色も、だいぶ良くなったように思える。翌日から仕事だということで、昨日より早めに帰宅した。
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―翌日
早くスーパーに行きたかったのだが、今日は珍しく2時間残業になってしまった。帰り支度を済ませ会社から出る前、スマホを確認するとメッセージが1件。雄介くんからだった。
『お疲れ様です。
今日、スーパーに来ませんでしたか?』
この時間にメッセージが来ると言うことは早番だったのだろう。私は慌てて返事をした。
『お疲れ様。
ごめんね、残業だったんだ。今から会社出る所』
すると電話がかかってきた。
珍しいと思いながら、通話ボタンを押す。
「もしもし、お疲れ様」
『あ、お疲れ様です。すみません、残業だったんですね…』
「うんん、大丈夫。それより何だった?」
『あの……』
「うん」
『えっと……ちょっとお話したい事があって…。
一昨日昨日のお礼もしたいので、今から飲みに行きませんか?』
「えっ…僕は明日休みだから構わないけど…。あと、薬は?もう飲まなくて平気なの?」
『はい、薬を飲む程の痛みは無いので大丈夫です。
それに、明日、また休みになっちゃったので』
「そうなんだ…うん、分かった。今から会社出るから駅に着くのが19時半くらいになるけど、大丈夫?」
『はい。じゃぁ、駅前で入れそうな店探しておきます』
「ありがとう。じゃぁまた後で」
そう言って通話を終了した。
(話って何だろう…?)
私は首を傾げながら会社を出て駅へと急いだ。
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