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「美都……大丈夫かい?」
「え、ええ。少し身体が重く感じますが……っ」
身体を起こそうとするものの、力が上手く入らず起こす事が出来ない。お芳さんが背中をそっと支えてくれる。
「わたくしは一体……」
「覚えて、ないのか?」
まだ頭が働かない。ぼうっとする。
身体を起こしたのがよくなかったのか、意識が薄らいでいく。
「わたくしは……」
堕ちてゆく。
どこまでも。深い、深い、光が届かないところまで。
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