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「あんっ。康隆もっと……!」
はあ、はあと荒い呼吸が康隆の自宅の寝室で響いたのは、翌日のこと。もっともっとと縋ってくる、いつもより積極的な美蘭を不思議に思いながらも、康隆も欲望のままに彼女を抱いた。
「怒ってんのかと思った……」
「え?」
「昨日、いきなり帰ったから」
そう言って、ズンと強く突かれた奥。ただでさえ激しいピストン運動に、もう我慢がきかなくなっていた美蘭だったから、彼女はその瞬間に昇天、意識を丸々失った。
「ちょっとおい!美蘭ってば!」
ペチペチと、頬を叩かれ目が覚める。するとそこには愛しい人がいて、美蘭の顔に笑みが溢れる。
「わたし、またやっちゃってた……?」
「やってたやってた。死んだように意識失ってた」
「ご、ごめえん」
「まじでそれ、焦るからやめてよ……」
なんて言いながらも、自分とのセックスで意識を飛ばすほど感じてくれる美蘭を愛しく思う康隆。緩いリズムに切り替えて、その後はふたりゆっくり、この幸せな時を味わった。
「好きだよ、美蘭」
「わたしも、大好き」
そんな愛の言葉に重なるのは、康隆が好むクラシックミュージック。その美しいメロディーは、リビングで鳴るこの音とも重なった。
ピコン。
『康隆の家、今度いつ行っていい?彼女さんが来ない日教えてねー♡』
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