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「うっ……右京くん、男の子なのに色気が凄い!」
恥ずかしすぎて彼の目をずっとは見ていられず、美紅は顔を背けたが、
「それは美紅の方だろ。俺の服を着てる時の美紅は、特にエロい」
右京の手が、美紅の太ももを優しく撫で上げるので、
「……っ!」
美紅は声を抑えつつも体を仰け反らせた。
「あの、右京くん……誰か帰ってきちゃったら……?」
「親はいつも遅いし、都古も今日は友達のところで雨宿りしてるって、さっき連絡来てた」
右京はそんな説明をしながらも、美紅を脱がせる手を全く休めない。
そしてどこから取り出したのか、美紅の頭の横に避妊具が箱ごと置かれる。
「え……」
「これがあるから、余計に美紅を呼べなかった。歯止めが利かなくなりそうで」
そう告げた右京は、次の瞬間にはニヤリと妖艶な笑みを浮かべる。
「でも、いっぱい求めてもいいって許可が出たし」
「……!」
「俺は、美紅だけを本気で愛してる。だから、俺を骨抜きにした責任はきちんと取ってくれよな」
「ん……あっ……」
右京による本気の愛情表現を、美紅はただただ受け止める以外に為す術はなく――
『雨の日にわざと傘を忘れる』という川上のアドバイスを実行しただけの美紅は、
(やっぱり、師匠は凄い人だ……!)
右京からの愛情を一身に浴びながら、そんなことを考えていたが、
「美紅? 物思いにふけるなんて、余裕だな?」
「あ、ごめんなさ……あぁ――っ!」
次の瞬間には、美紅の頭の中は真っ白にさせられた。
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