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流石はお色気の師匠。
全てお見通でいらっしゃるご様子。
「さぁ、間宮。いい加減、あの日は先輩と何回ヤッたのか吐け」
天野はずっと聞きたかった本題をやっと切り出し、
「あ。それ、私も聞きたーい。あの不能くんが、美紅ちゃん相手だとどこまで頑張れるのか」
川上も一緒に悪ノリしてくる。
「えっ……」
それは正直に答えてもいいものなのかどうか、美紅が困惑していると、
「美紅ちゃん、初めて会った時よりも随分と大きくなったわよね?」
突然、美紅の背中側から腕を回した川上が、後ろから抱き締めるようにして美紅の胸を揉み始めた。
「わぁ!?」
「成長期だから? それとも、市川くんに随分と揉まれてるのかしら?」
「ちょっ……川上先輩!」
美紅が、あまり強く抵抗出来ないながらも、それでも必死に抵抗の意思を示した時、
「川上。美紅から離れろ」
少し低めの、耳に心地よく響く美紅の大好きな声が聞こえて、
「あらぁ。いつからいたの? ストーカーさん」
川上が声のした方――美紅たちの席のすぐ後ろにある席を振り返った。
いつから来店していたのか、そこには私服姿の右京が席から立ち上がり、険しい表情でこちらを睨んでいて。
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