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番外編10:ヨハンの手紙(ランペ→ヨハン)
注意!カルドは登場しません!
恋文の日らしいので…
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君との手紙のやりとりを始めて、どのくらいが経つだろう。
こうして文字のやりとりをするようになって、私は言葉というモノが血の通った生き物である事を知った。
君と出会うまで、私にとって言葉とは、研究の成果を綴る道具でしかなかった。
けれど、そうではなかった
君に言葉を綴ると、この文字には私の血潮がほとばしる。言葉というモノは、決して無機質ではなく温かさがあるものだと、貴方の手紙からも感じる。
よろしければ、どうかこれからも永遠に私の話し相手になってくれないだろうか。
愛しい人よ
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カルド宅前
ランペ(…こ、この手紙はっ)真っ赤
ランペ(なんていやらしい文章を書いてしまったんだ!特にこの『血潮がほとばしる』はあんまりだ!よくもこんな卑猥な文章を手紙に綴ったモノだ!しかも『永遠』も『愛しい人よ』も……これではまるでプロポーズじゃないか!相手は、あのカルドの妻だぞ!やっぱり深夜に書いた手紙はダメだ!)グシャ
ランペ(こんなモノ送れるワケがない……今日は手紙はナシだ)トボ
ランペは手紙を入れずに帰ったよ!
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研究室
ランペ「……はぁ」
同僚「ランペのヤツ、今日は元気がないな?」コソ
同僚「今日はカルドが学術発表会で居ないから、元気かと思ったのにな」コソ
ガラッ
ヨハン「…」おず
同僚「あ、ヨハンさん!」
ランペ「っ!」バッ!
ヨハン「…」ペコ
同僚「どうしたんです?今日はカルドは居ませんよ?」
ヨハン(コクコク)ペコ
ランペ(…ヨハン?)ジッ
ヨハンはランペの前に来たよ!
ランペ「あ、え?ヨハン…?」
ヨハンは手に持っていた紙をランペに手渡したよ!
ヨハン「にこにこ」
ランペ「こ、これは……」
ヨハン「にこにこ」ペコ
ヨハンはランペに小さく微笑むと研究室から出て行ったよ!
同僚「なんだったんだ?ヨハンさん」
同僚「ランペ、お前何を貰ったんだ?」チラ
ランペ「みっ、見るな!俺はお手洗いに行く!」ダッ
同僚「なんだぁ、アイツ」
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ランペさん
この手紙を貴方が読んでいるという事は、貴方は元気だったのでしょう。安心しました。
今朝、手紙が入っておらず、何かあったのではないかととても心配していたのです。
ランペさんは独り暮らしだと聞いています。もし、何かあったらいつでも頼ってください。
体調が悪かったり、心細かったり。そういう時の一人は辛い事を、俺は知っているので。
どうか体にだけは気を付けて。
追伸
どうやら、俺は貴方からの手紙をとても楽しみにしているようです。いつも俺と楽しくお話をしてくれてありがとうございます。
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ランペ「……」
ランペはお手洗いでジッと手紙を見つめているよ。
ランペ「ははっ、言葉とは……本当に素晴らしいな」にこ
ランペは「最高の手紙」を手に入れた!
こういう報われないキャラに良い想いをさせるR18を書きたみがある。
近いうちにムッツリ童〇ランペ攻めを書きたい(真顔)
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