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「とっ、友達が……気持ち悪いって……」
場面が変わって、Subが鞭で打たれるシーンだったと思う。暗い室内で、天井から吊るされた手錠に拘束されて、鞭で打たれながら歓喜するSubの姿。それを見て、周りの友人たちは妙にはしゃいだ様子でキモい、キモい、と繰り返した。画面の中では、体を赤く腫れさせたSubが突き上げられ、恍惚とした表情で「ありがとうございます」「しあわせです」と繰り返す。その滑稽な姿を、友人たちは笑っていた。
「それでSubが嫌になった?」
漏れそうな嗚咽を喉で殺しながら頷く。友人たちの中で形成されていく『Subは気持ち悪い』の共通認識。そしてそのうちの誰かが『Subって男もいるんだろ?』と口にすると、部屋には嘲笑の混じった悲鳴が上がった。
──男のSubとか気持ち悪!フツーじゃないよ。
「Subだってバレたら気持ち悪いって言われるかもって、みんながぼくのことも、そういう目で見るかもって……」
「ぼく?」
「っあ……」
当時のことを思い出して、精神年齢まで退化してしまったのだろうか。自分の口から無意識に出た言葉に血の気が引いた。
「ち、ちがう……!ちがうんです!いまのは……っ」
「興奮しないで、落ち着いて」
取り乱した俺の体を先生が押さえつける。
「一人称を変えたのも、友達が原因?」
「だって!それがふつう、だって、だから……!」
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