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「せんせい……?」
覆い被さるようにして俺の上に跨った先生を見上げる。先生の手が頬を撫で、耳をくすぐる。
「っんん……」
先生の手のひらが俺の脇腹を這う。ぼうっとしていると服の裾が捲り上げられて、無防備な腹部が露わになる。
「ぁっ、だめ……っ!みな、いで……」
この前柊二さんがつけてくれたキスマーク。いつもなら数日で消えるその痕は、薬の副作用もあってか青紫色に広がり、未だ俺の肌の上に色濃く残っている。
情事の跡を見られてしまったことに、羞恥で頬が熱くなった。
「これもシュウジさんが?」
「や……っ」
「怒らないから、本当のことを言ってごらん」
先生の視線が自分の腹部に熱いほど注がれているのがわかる。俺は小さく頷いてゆっくりと口を開いた。
「……このまえ、いっぱいつけてもらっ、た……」
「痛くない?」
先生は指先で鬱血痕を軽く押す。慣れない他人の体温にびくっと体が跳ねた。
「んっ、いたく、な……」
視線と指先で痕を辿りながら、先生がゆっくりと服をたくしあげていく。
「遥人くんは、セーフワードを言ったことはある?」
力なくふるりと首を横に振ると、先生の顔が一層強張った。
「言わせてもらえなかったのかな」
「……?やっ、だめっ!」
夥しい量のキスマークとともに歯形の付いた胸元が曝け出され、薄く血の滲んだ噛み跡を指でなぞられる。その中央にはぽってりと色づいた胸の突起があって、触れられるのを期待するように赤く充血し立ち上がっている。誰が見ても男に愛玩され弄ばれていることがわかる熟れた胸の尖り。その一点に先生の視線が落ちた。
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