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そう答えると、先生は「じゃあたくさん褒めてあげなきゃね」と言ってシャツのボタンを外し、首元を緩めた。
「な、にするの……?」
「遥人くんの初体験を上書きするんだよ」
「うわ、がき……?」
くるりと体を反転させられてうつ伏せの体勢にされる。なぜだか正体のわからない不安が膨らんで、俺は後ろを振り返った。
「せ、んせ……?な、なにっ?なに……っ?」
「遥人くんは今から先生とプレイするんだ」
その言葉を聞いた瞬間、ひゅっと息を呑んだ。体からさっと血の気が引いて、心臓が飛び出しそうなくらいバクバクと音を立て始める。
「え……?ま、まって、せんせい」
「心配しなくても大丈夫。使うのはKneel、Say、Lookの基本のコマンドだけだから」
「まって、やだ、な、なんで」
「優しいプレイでもちゃんと気持ちよくなれるってこと、これからプレイして体で覚えようね」
「や……やだ……プレイするなんてきいてない……!」
引き攣った声を上げて嫌がっても、先生は微動だにせず、柔らかい声で諭すように語りかけてくる。
「今言ったでしょ」
「っ、やだぁあ!」
いやいやと首を振って必死で暴れると、一瞬拘束が緩んだ。その隙に力の入らない体を必死に動かして腕を伸ばし、先生の下から這い出す。とにかく逃げ出したい一心で体を動かし、ベッドから落ちる。落下の衝撃で体を強かに打ち、全身に痛みが走る。
「こら、逃げないの」
背後から伸びてきた手に腰を掴まれる。手足を懸命にばたつかせ抵抗するも、あっけなくベッドに引き戻されベッドが軋んだ。
「やぁぁぁ……!」
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