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奥まで挿入されたのち、間髪入れずに激しい律動が始まる。ぱちゅんぱちゅんと、恥ずかしいくらい濡れた音が結合部から響く。大きいもので前立腺を圧迫され続け、中が媚びるようにペニスを締め付ける。突き上げるように弱い最奥を責められて、俺は大した間も持たずその快感に陥落した。
「も、もう無理ぃ…っ!♡い、イかせてくださ……っ♡」
「なかなかSubスペース入れないね…。命令はこんなに効いてるのに」
「あぅ、ごめんなさ……」
困った子どもに掛けるような声音に、俺は頭を垂れて涙を流す。奥を突かれ揺さぶられるたびに、痛いほど張り詰めた自分の陰茎がぴた、ぴた、と下腹に当たる。さんざん擦られて真っ赤になった乳首を摘まれて、俺は背をしならせた。
「あっ、あっ、あ!♡♡♡」
過ぎる快感に思わず上体を起こしそうになる。そんな俺を咎めるように、右胸に触れていた彼の手が俺の頭を押さえつけて、枕で口と鼻を塞がれた。
「んっ、んん〜〜!」
「苦しいの気持ちいい?」
「うっ、ぐ」
「ちゃんと答えて」
必死になって首を縦に振ると、頭にかかる手の力が弱まった。はくはくと息を吸っては吐き、どうにか俺は答える。
「いいっ、気持ちいい、いいよお…!」
枕は俺の涙と汗と涎でぐちゃぐちゃで、頭の中ももう焼き切れてしまいそうなくらい真っ白だ。
「いい子だね……いいよ、イって」
ようやく許可が出て俺は握り締めていた自分の陰茎を解放する。
「あ゛ーーーーーーっ♡♡♡いく、いく、イくう♡」
俺の声に興奮したように中を犯す動きが激しくなって、本能的に生まれる多幸感に俺は咽び泣いた。
「あ゛っ♡あ゛っ♡イっちゃう♡あ゛ぁ~~~っ♡♡♡」
中に熱いものが注がれる感触に、背筋がぞくぞくする。
これが対症療法だなんて、病院で治療を受けることと変わりがないなんて、そんなの嘘だ。
俺と柊二さんがしているのは、セックスだ。愛がなくても、理性的でなくても、獣じみていても。
少なくとも、俺にとってはこの時間が柊二さんと繋がっていられる大切な時間だった。
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