告白

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言えなかったのよ。 ずっと、ずっと…。 私が悪いような気がして…。 ねぇ、先生… ねぇ、先生たち… 昨日も今日も新聞に載っているの。 学校の先生や病院の先生の性的虐待の記事が。 あなたたちの秘密、公にしましょうか? もう、時効ですって? そのくらい承知していますよ、もちろん。 でも、あなたたちの周りの人たちはどんな受け取り方をするかしらね。 今さら? そうね。 私も知らなかったの。 自分が少しずつ、でも確実に強い人間になっていくってことを。 あの時は真面目で大人しい優等生だったものね。私は。 ねぇ、先生。 あなたは夏休み、お前は才能があるから個人的に教えてやるって言って、蒸し暑い教室に私を呼び出したわよね。 ねぇ、先生。 あなたは眼科の医者のくせに、診察の度に私をいつも最後の順番にして、眼球を見ながら、親指で私の唇を触り続けたわよね。 どうしたの?先生たち。 随分、顔色が悪いわよ。 もっと詳しく思い出させてあげましょうか? それとも、買い取ってあげましょうか? あなたたちの秘密を。 変わるのよ、人は。 女の、たったちっぽけな子どもだって。 変わるのよ、私は。 あなたたちが卑怯者だって知ったから。 変わるのよ、私は。 告白することで、救われる人がいるとわかっているから。 変わるのよ、社会は。 私みたいに恥を晒して誰かを助けたいと思う人ががいるから。 きっと…いつか…必ず…
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