2 ― WANKO SOBA 延々と永遠に

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「なんで腹壊すくせに、つめたいもんばっか食べるの」 「だって夏だし。ところで、ここのエアコンはいつ直るの」 「もうとっくに直ってるけど」 「それなら、なんでつけないの」 「汗だくでするのが好きだから」 「はあ?」 「汗だくがいい」 変態。 ぼそっとつぶやくと、綴の左手があたしの腹をくすぐった。 綴を真似て「だめてよ」と訴えれば、左手はさらにあたしを構った。 日に焼けて少し軋む髪に、人差し指が潜り込む。 親指が唇のふくらみをなぞって、中指で耳朶を軽く弾かれた。 お返しにシルバーリングに抱かれた薬指に唇を這わすと、綴の眉は微かに切なく寄った。 素直でかわいい薬指。 「なにしてる人なんだっけ、その人」 「またチカくんの話? よくわかんない。文章を書く仕事、とか言われた」 「それってライターとか作家ってこと?」 「さあ? ペンネーム聞いたけど忘れちゃった」 「すごいじゃん。俺、自分には文才ないから、文章書いて飯食ってるなんてすごいと思うよ」 それはあたしも同感だった。だけど
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