記憶の書き換え

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記憶の書き換え

 唐突な沙織からの自分は天使だという告白に尊は疑いの眼差しを向けるが沙織が背中に天使の羽を生やし、更に宙に浮きあがる現象を見せて尊は驚きを隠せず認めざるを得なかった。 「わ、わかったよ。真木さんは天使なんだね」 「やっと信じてくれた、宮原君って疑り深いのね」 「いや、しょうがないだろ!っていうかそんなすごい事をなんで僕に明かしたの?」 「そういう運命だから」  そういう運命だからという言葉に一瞬引っ掛かりを覚えるが、天使と明かす以外特に何もなさそうなので、あえて深くは追及しなかったが、一つ気になる事を思い出したので尊は沙織に尋ねた。 「ちょっと待って、確か真木さんのお父さんとお母さん、運動会を見に来ていなかったっけ?もしかしてお父さんとお母さんも天使なの?」 「ううん、ちょっとあの2人記憶操作をしていてね、あの家の子供って事になってるの」 「き、記憶操作⁉どうしてそこまでして……」 「……奇跡というやつね」  またしても意味深な言葉を残す沙織に戸惑う尊に沙織はある事で釘を刺す。 「あ、そうだ私が天使って事は誰にも言っちゃだめよ」 「言わないよ」  どうもはぐらかされた感があった尊ではあるが後日、沙織の家族の事である事を知るのであった。
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