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「おい、泡玉買ってやるからついてこい」
「……」
眉がピクリと動いたのを俺は見逃さなかった。
もう一押し、
「ほれ、あの~なんだっけ、あのレアの……」
「……」
「レアの……レアの……」
ある意味わざとのしどろもどろ
「レインボーカラー!」
「ほら、知ってんじゃん」
「欲しいんだろ?」
「……」
「買ってやるからついてこい」
「いくつだと思ってんだよ!」
「ほら、やっぱりすずじゃん」
「アホくさっ、柊ちゃん、頭にウジでも湧いてんじゃねぇの?」
「なんだよ、やっぱりわかってんじゃねぇか、柊ちゃんか、懐かしい呼び方だな。俺も久々に呼ばれたわ、その呼び名で」
「もうおっさんだもんね」
「おっさん言うな、おっさん」
「私から見たらおっさんだよ」
「女子高生と比べたらな、みんなおっさんだな。でも俺はその括りにはまだ入らない。間違えるな」
「勝手な理屈」
「ほら、コンビニ行くぞ」
観念したのかすずはもう逃げたりしなかった。
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