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1.繁華街の夜
俺の名前は柊哉。
一言で自分の自己紹介するならば――、あぁ、そうだな、ろくでなしだ。
自分で言っててなんだけど……。
え?何がろくでなしかって?
う~ん、そうだな。ろくでなしにランクがあるのなら、まぁ、ひどいろくでなし、ではないな――。
だって、俺よりすごーい悪質なろくでなしはそこらへんにゴロゴロいるだろ。
それに比べたら俺なんかマシな方だろ。
だって、俺は女のヒモじゃないし、ちゃんと仕事もして自分の金で飯も食っている。
だから、最低ランクのヒモ男、ではない。
え?仕事は何かって?それはまた後でな。
だって俺は今、忙しい、
数時間前にナンパした、あとくされなさそうな女とホテルにしけこんで、絶賛お楽しみ中ってわけ。
だから、もう少し待って、
あーそうそう、俺の夜のお散歩は、繁華街。
そして、夜の運動は繁華街のはずれのホテル街。
そう、ここだ――。
あ、今、やっぱりろくでなしだって思った?
だよね~。
俺も少しそう思う。
けど、今は忙しいから、また今度自分の日常についてゆっくり考えるよ。
今は時間がないからな、
じゃぁな。
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