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無言の睨み合いが続くもーー、きゅっと結ばれている唇は一向に開く気配がない。
だから、
「すず、お前、俺が誰だかわかってるよな?」
俺はジッとその顔色をうかがう。
黙ったまま俺をジッと見上げてくるその黒い瞳。
見れば見るほど昔の面影が蘇ってくる。
そうだった、この瞳だ。
「お前、絶対すずだろ?」
少し苛立ちがまじり始めた俺の問いかけに「違いますよ」と答えたのは、後ろにいた援交親父だった。
「はぁぁ?」
なんだか腹が立ってガンくれながらそちらに視線を向ければ、またも眼鏡をずり上げながら
「すずちゃんではなく、彼女はリンちゃんです」だとさ。
「は?」
リンちゃん?リンちゃんだと?
すず→鈴→リンリン→りんちゃん。
は、何だよそのアホみたいな図式は――、
呆れた視線をすずに戻せば、プイッと逸らされた視線。
絶対安易なこの図式どおりじゃんか――、
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