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 その言葉が響くと同時に、大会議室が色めきだった。管理官の瞳はさっきよりも僅かに柔らかい光を宿している。当のヴァンは、驚愕の表情を管理官に向けていた。  ――おいっ、ヴァン。  自分の左後方で何かを促すような男の声がした。 「あ、はい。ありがとうございます」  ヴァンらしくない不貞腐(ふてくさ)れた言い方だった。
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