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「私、いじめられてたんだよね」
いじめられてた?
「大学でのけ者にされて、そのまま卒業して。そして、あなたの勤める会社に就職した。
変わりたいって思った。と同時に、またのけ者にされるのなら、生きてても仕方ないとも考えてた」
知らなかった。当時の彼女から、そんな雰囲気は全く感じられなかった。私が鈍感なだけだったのかもしれないが。
「あなたが隣の席で本当によかった。あなたは何もわからない私に、優しく接してくれた。
私は精一杯、笑顔であなたに接した。それくらいしか、あなたに恩返しできなかったし」
その笑顔に、私はまんまとはまった訳だ。でもそんなことはどうでもいい。彼女に魅せられたのは、紛れもない事実なのだから。
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