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「それ、他のより大きく生まれたみたいね。それは大きいから一個200円」
他のウサギ達も、面白がって口々に質問する。
「なんで一個だけこんなに大きいの?」
「ドラゴンの種類が違うとか?」
このゆで卵は、ドラゴンの卵なのである。この世界では当たり前のことだ。
このミニブタは畜産農場経営者で、専用の飼育小屋でドラゴンを放し飼いにして育て、卵を取ったり、食肉として売ったりして生計を立てている。
「ううん。うちのドラゴンは全部同じ種類。バグショクビナイゴヤヴゴッケイってやつ」
「あ、それ知ってる。この間、テレビで見た」
「卵も肉もおいしいっていう種類だよね」
「へ~、すごい」
ミニブタはにこにこしながら、茶色いウサギにその卵を勧めた。
「この卵、大きいから食べこたえあるよ。どう?」
茶色いウサギもにこにこ笑って、そのゆで卵を買うことにした。
「じゃ、それちょうだい」
「まいどあり~」
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