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1(プロロ-グ) 嫌われ者の、変人天才・科学者がいる。 その人物は、大学の助教授でもある。 彼の名前は新美浩市。 ルックスは良く、女子学生には人気が有るのだが、女性の心を捕つかまえてはみても、彼の実態を知るとみんな去っていく。 彼は、類いまれな天才であるが、残念な事に彼には人の気持ちを理解する事が出来ない。 人の頼みを聞く事は無いが、他人を自分の為に利用する。 その様な人物である為、友達は皆無であり恋人も居ない。 私も彼の友達では無い。彼を観察しているだけの者である。 彼を観察していると面白い事がよく起きる、私も彼を利用するのだ。 彼に利用されている振りをして。 彼に近づけ無い時は、盗撮器と盗聴器を用いての観察である。 私が、彼を盗撮していても気づかれてはいない。 研究室に設置した盗聴器・盗撮器も未だに発見されていないのがその証拠である。 彼は天才ではあるが、自分の関心のない事には無頓着である。 私は新美浩市を観察し、この事をまとめて小説にする予定である。 必ず売れると確信している。 売れるのではないかと、想っている。 いや、売れる事を期待している。 最近、彼に何かがあったみたいである。 彼の行動が変化する時は、作品の完成が間近な時か、 それとも、実験に行き詰まった時かのどちらかである。
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