熱帯夜

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熱帯夜

 熱帯夜。  エアコンに弱い彼女は細く窓を開け、扇風機の風を浴びて寝苦しい夜を過ごしていた。  すると不意に冷たい風が顔に掛かり、目を開くと…… 「窓を覗いてる人と目が合ったんだよね」 「怖っ! 変質者?」  私が聞くと、彼女はあっけらかんと答えた。 「大丈夫、幽霊だったから」 「大丈夫じゃなくない?」
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