第一章 〜「101入門」〜

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第一章 〜「101入門」〜

第零話『先ずはこれを見てくれているそこの君』 …………………………………………………… ………………目覚めた、いや……気が付いたら、 地平線と思わしい遠さまで真っ白で、 何もないこの空間に居た 状況を読み込めず、キョロキョロと 何もない虚空を見回していると、 『あ〜……あ〜……聴こえるかい? オッ気付いてくれたね』 全身真っ黒なピクトグラムの見た目をしたソイツは、何もない空間から突如現れた 『何キョトンしてるんだ 君だ君、今これを読んでくれている君だ いきなりだが……、って、オイオイ…… 閉じようとするんじゃない 取り敢えず、私の話を聴くんだ、 面白い面白くない関係無く聴いてくれ』 何だか馴れ馴れしい…… 『そんな、湿った石の裏側に隠れているダンゴムシ でも見るような、不機嫌な顔をしないでくれよ ハァ……仕方ない まずは自己紹介からするか…… 僕は始まりの者の一人 ……仮称として…クロと呼んでくれ……』 クロと自称するソイツは ヤレヤレ……と肩をすくめながら首を横に振る 『それはさておいて 本題から言うと…君は……、       【夢】は見るかい……? 』 『 【睡眠時の際での幻想】や【未来に向けての目標】 どちらの【夢】でもいい……とにかく見るかい? ………フム…そうか……分からない……か、 まぁいい…それも間違いでないからね……』 『此処から先の話は【夢】だ、 現実では成し得ない…… 【己の欲望】、【妄想】、【空想】、【願い】 どんな者でも……誰しもが、心の奥底に秘める 【大いなる世界】を形にした物として 認知してくれさえすれば良い…… そして…今まで君が、人生で培って来た常識に 囚われるな……』 先程まで饒舌だったソイツは……暫く黙り込み 『……難しい話はさておいて…思う存分これからの ストーリーを楽しんでくれ そして……コレをあげよう』 ソイツから片手サイズの黒いタブレットを 手渡される 『コレは、【黙示録】 登場人物達の気持ちや状態 ストーリー環境、主人公の持ち物等を 確認することができる、 様々な事を教えてくれる便利なアイテムだ 常に持ち歩いておいてくれ』 《黙示録を手に入れた》 話の長いソイツを無視して【NEXT】に進もうとする君をソイツは呼び止める 『あっ……そうだ、伝え忘れてた…… 俺はこれからも時々 君に会いに来るからね、その際には、 是非この話を読んだ感想を聞かしてくれ』 彼……クロが…… 黒く表情の無い顔でニヤリと笑った、気がした… さぁ次の話へと進もうか…………
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