相談

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相談

 同窓会だから、他にも元教え子が来るのに。  どの服にするか考える時、向かいに座る千早君を想像してしまう。  デートじゃないけど、だけど、だけど。       考えた末、私はベッドに腰かけ、ルミにDMを送った。 「ちょっと相談あるんだけど、いい?」  しばらくして「どしたー?」と軽い返事。 「実は職場の先生が元教え子と付き合ってるみたいなんだよね、どう思う?」 「どう思うって」 「ちょっとルミの立場で感想聞きたくて」  返事が返ってくるまでがひどく待ち遠しかった。 「別に本人同士がよければよくない?  同じ学校にいるならさすがに犯罪になりそうだけど、卒業してるんでしょ」  回答は続く。 「アプリの出会いでも、友達の紹介でも、二人が真剣で幸せならいいんじゃないかな」  視界に光が差した気がした。 「そうだよね、本人同士が幸せならいいよね。  私少し視野狭くなってたかな。  ありがと、ルミ」 「いいよー。  ごめん、用事あるからまたね」 「こっちこそ、忙しい時にごめんね」  ありがとう、またね、とウサギのスタンプを送って、私は顔を上げた。見慣れた部屋が広く、明るくなったように感じられた。  ベッドに寝転がり、タイムラインを眺める。  広告に笑顔のイケメンが流れてきて反射的に「あ、千早君だ」と思ってしまって、笑った。  広告に載っていたのはジアン君だった。    うん、私、千早君のことが好きだ。
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