旭のバレンタイン

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「なんでかな……なんか、旭が俺のことを守ってくれてる気がする。不思議な雪だなぁ」  聖夜は目元の雫を拭うと、空に向かってニッと笑ってみせた。私が大好きな、キラキラした笑顔。 「旭!ありがとな!!」  ……お礼を言うのはこっちの方だよ。私の大好きな笑顔を見せてくれて、ありがとう。  私は微笑みながら、彼を抱きしめていた腕をほどく。  私、これからもずっと聖夜が大好き。いつだって、あなたの幸せを願ってるよ。ずっと……ずーっと見守ってる。  だから……幸せな未来に向かって、真っ直ぐ歩いていってね。  私はそんな思いを込めて、彼の背中を押した。
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