君にあげる甘いハート

ホープのバレンタイン

【side ホープ】

　バッテリーの充電が完了して、ボクは目を覚ました。時刻は午前9時。昨日は燕さんが夜遅くまで仕事をしてたから、ボクのメンテナンスの時間も遅くなってしまって……必然的に、朝起きるのも遅くなってしまった。

「う～ん……」

　伸びをして、同じ部屋で寝てる燕さんを覗き込んだ。……まだ、ぐっすり眠ってる。目の下には、薄っすらと隈ができていた。

　……疲れてるのかな。無理に起こさない方がいいかも。今日はお休みだって言ってたしね。

　ボクはそう思って、燕さんから離れて、床に体育座りした。

　燕さんが寝てるなら、まだ部屋から出ない方がいいかもな……。鍵、かけられないし。そう思って、ボクは暇を潰そうと部屋を見渡した。

　写真が貼ってあるコルクボードと、整理整頓された本棚。そして……印が付けられたカレンダー。

　なんの印かな？ボクは気になって、カレンダーに寄ってみる。すると……2月14日が赤い丸で囲まれていて、丸の中にバレンタインデーと書かれている。

　バレンタインデーか……そういえば、聖夜さんにチョコをプレゼントするんだって、張り切ってたっけ。

　………………。

　あれ、そういえば今日って……。