柊のバレンタイン

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「……そうじゃない。ただ、手……繋いでるのが……」 「あ、ちゃんと手が繋ぎたいって?」  なんだ、そんなことか~!翔太くんにも可愛いところがあったんだね!私がニコニコしながら手を繋ぐと、翔太くんの口からため息が漏れた。なんでかな? 「翔太くん、どうかした?」 「……もういい。行くぞ」  ぶっきらぼうにそう言って、私の手を引く翔太くん。その顔を覗き込んだら、耳まで真っ赤だった。  ……やっぱり、翔太くんってば照れ屋さんだな。  その可愛さに少し頬を緩ませながら、私は翔太くんと一緒に談話室へと歩いていった。
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