22 私が育てますので、ご遠慮ください

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「ザカリア様が危険? あの子がお腹にいた時から、ザカリア様はルチアノを守ってくださっていました」  ルドヴィク様が言葉に詰まる。 「ジュストもです」 「もったいないお言葉でございます」  うやうやしくジュストがお辞儀する。 「ルチアノには、血が繋がっているだけの父親は必要ありません」 「このっ……!」  殴りかかろうとしたルドヴィク様をジュストが止める。 「無礼だぞ!」 「セレーネ様の護衛ですので」  ルチアノがいなくてよかった。  血が繋がっているだけとはいえ、父親のこんな姿を見たくないだろう。 「ルドヴィク様。ルチアノのためを思うなら、贈り物などではなく、国王らしい姿をあの子に見せてください。もし、それができないなら……」 「できないなら?」  ジュストに手を掴まれたまま、ルドヴィク様は聞き返す。 「ルチアノに近づかないでください」 「セレーネ、貴様っ!」  ジュストは、ルドヴィク様を部屋の外まで連れていく。 「お前など、俺の妻じゃない! 二度と妻にしないぞ!」 「当たり前でしょう。もう別れているのに、妻だなんて思われたくありません」
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