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僕は両親のいない寂しさ 不遇な環境であることを言い訳にして 非行に走った。 学生時代は散々警察に補導され 姉に迷惑をかけた。 姉は僕の寂しさを理解していたのか 一度も叱ることはなかった。 でもその美人で色白な横顔は やつれており まさに美人薄命という言葉が似合った 透き通るような白い肌に どこかやつれた目の隈 姉は美しかった。 少し押してしまえば 崩れてしまいそうな細い体 それを僕という存在を育てるために 必死に逆境や社会から 身を挺して僕を守った。
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