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「結ちゃん。おはよう。」
シャワーを浴びて下着代わりの白Tシャツと部屋着のゆるズボンを履いて、いつも通りリビングに顔を出す。
結ちゃんは同じ時間に起きて、顔だけ洗いそのままキッチンへ向かう。
同じ寝室のダブルベットに寝ているので、ヘッドボードに置いてある目覚まし時計が鳴るから二人同時に同じ時間に起きる事になる。
結ちゃんはスマホのアラームでは起きられないらしく、ジリジリという僕には懐かしい少し耳に五月蝿い、あのベル音が良いらしいのだ。
それもんー?と思うのは最初だけで半年も過ぎた頃には慣れてしまった。
「おはよう!もう出来るからね。」
「ありがとう。何か手伝う事ある?」
聞きながらカウンターの端に置いてあるコーヒーメーカーからガラスのポットを手にして、すでに用意されている白地に青とピンクの大きな花模様の二つのカップにコーヒーを注いだ。
カウンター席の前にカップを置くといつも通り、結ちゃんが自然に話しかけて来る。
「冷蔵庫からドレッシング出してもらえる?あ、あとケチャップも。」
「了解ー。」
朝は結ちゃんが昨夜の残りとか前の日の材料を見て、簡単な料理を作ってくれる。
お互いに働いているしお惣菜パンでもいいし、トーストだけでもいいと言ってあるけど、朝はちゃんと食べないとって結婚してからずっと手作りで頭が下がる。
ケチャップって事はパンかなぁと言われた通りにして、椅子に座るとワンプレートを出された。
「おお。おいしそう。いただきます。」
「どうぞー。コーヒーありがとね。いただきます。」
結ちゃんも笑顔で座り、横の僕を見てから手を合わせた。
昨夜の餃子の残りが入ったオムレツとレタスのサラダ、プチトマト付き。
パンはクロワッサンでこれは結ちゃんが好きな製パンさんの市販品。
結ちゃんの口癖は「贅沢は敵です。」で、コーヒー好きな僕は今時の小さなカップに好きな味の物が入っているのを使えるコーヒーメーカーを買おうと、結婚前に話したが、それだと一万円でも買えないよと言われ、毎日飲むのだからと説得をしたが、毎日飲むから選べる味のそれ、毎日飲んでいくらすると思うと言い返された上に、その分、少し良いコーヒー豆を専門店でまとめ買いした方がお得だし、美味しいコーヒーが贅沢に飲めるよ、と言われては仕方なく安価なコーヒーメーカーを購入した。
[ ◎ →コーヒーメーカー
→カプセル式マシン ]
但し、水を入れる部分が取り外し出来るタイプ。
これは洗うのも楽だからと結ちゃんも反対なく同意。
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